顕彰事業 大林賞第2回大林賞受賞者
(2002年)

ポール・クルーグマン氏プリンストン大学経済学教授 [受賞時]

ポール・クルーグマン氏
1953年 アメリカ生まれ。
1974年 イエール大学経済学部卒業。
1977年 マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院卒、経済学博士。

イエール大学経済学部助教授、MIT経済学部教授、スタンフォード大学経済学部教授を経て、プリンストン大学経済学部教授に就任。大統領経済諮問委員会の上級エコノミストの他、世界銀行、EC委員会の経済コンサルタントなどを歴任。

1991年 ノーベル経済学賞への登竜門ともいわれる「ジョン・ベーツ・クラーク賞」を受賞。

授賞理由

経済のグローバル化やボーダレス化が言われて久しい現在、世界経済は、都市、地域、政治が複雑に絡み合い、あらゆる空間レベルで変容しつつあります。クルーグマン氏は、経済活動の地理的集中・集積や分散の形態に着目し、それらの現象が、いくつかの複雑な要因によって法則的にあるいは必然性をもって発生してくるのではないかと考え、それを数理経済学的に捕らえモデル化しました。これは、「新しい空間経済学」とよばれ、世界の経済学者たちの注目を集め、今なお進化・発展を続けています。同氏の研究は、ひとつの国の都市や地域経済に留まることなく、多数の国と関連した国際的な地域経済システムの解明や、経済政策の立案に大きく貢献するものと期待されています。同時に、都市問題を考えるとき、その解決に大きなヒントを与えるものであります。