建築における地球温暖化対策-IPCCの視点から

世界の学術的・科学的知見を集約させ、地球温暖化に関する科学的・技術的・社会経済的な評価を行なうIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change: 気候変動に関する政府間パネル)が2007年発行した第4次評価報告書(AR4)においては、2100年には平均気温が最良推定値で1.8~4℃(最大推計6.4℃)、海面水位は平均推計で38.5cm(最大推計59cm)上昇すると報告されている。
この温暖化の原因は‘人為的な’温室効果ガスである確率が9割を超えるとされている一方、今後10~30年間の緩和努力が温室効果ガス削減に大きな影響力をもつと指摘されている。特に建築分野における要素技術の積上げによる削減の可能性は他産業に比べて著しく高く、その効果の高さが期待されている。
今後、建築分野では何をすべきなのだろうか。

本シンポジウムにおいては、AR2からAR4の「建築における緩和技術」の章の代表執筆者であるマーク・レヴィン氏をはじめ、各方面の専門家を迎える。AR4における「気候変動の緩和策」を踏まえた上で、日本の現況と可能性、生活者の立場に立った温暖化防止の方法、アジアの現況と問題点や隣国として日本が出来ることなど、様々な方向から建築における温暖化防止策を検証し、温暖化防止のために建築に携わる産・官・学・民の関係者は何を果たすべきか、何ができるかについて議論していく。


[ 開催概要 ]

開催日時 2008年11月25日(火) 15:00~18:00(開場14:15) 
会場

品川インターシティホール
東京都港区港南2-15-4 品川インターシティ

主催 財団法人大林都市研究振興財団
協賛 株式会社大林組
企画協力 吉野 博(東北大学大学院教授)、TN プローブ
定員 450名(自由席)
入場料 無料
申し込み方法

お申し込み受付は終了しました。

申し込み締切 2008年11月11日[火]
詳細お問合せ 財団法人大林都市研究振興財団
〒163-1023 東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー23階
TEL. 03-3344-2381 FAX. 03-3344-2382
品川インターシティ案内図

JR・京浜急行品川駅に直結した東西自由通路経由、徒歩10分


※日英同時通訳 ※出演者は都合により変更する場合がございます。

[ プログラム ]

15:00~15:30 授賞式
15:30~16:15

シンポジウム ―― 基調講演

「世界的視点でみた、建築における温暖化防止策」

マーク・レヴィン(ローレンス・バークレイ国立研究所主席研究員)

16:15~16:30 休憩
16:30~18:00

シンポジウム ―― ディスカッション

●ショートスピーチ

「ライフスタイルから温暖化防止策を考える」

ダイアナ・ウルゲ=ウォルサット (ヨーロッパ中央大学教授)

「日本の現況:建築におけるエネルギー消費と温暖化防止策」

吉野 博 (東北大学大学院教授)

「アジアの住居におけるエネルギー消費と緩和策の現在」

中上 英俊 (住環境計画研究所所長)

●パネルディスカッション

「温暖化防止のために建築関係者は何を果たすべきか」

パネリスト:レヴィン、ウルゲ=ウォルサット、吉野、中上
モデレーター:村上 周三 (建築研究所理事長)

[ 第5回大林賞受賞者 ]

マーク・レヴィン (Mark D. Levine)

マーク・レヴィン (Mark D. Levine)

ローレンス・バークレイ国立研究所(LBNL)主席研究員
中国エネルギーグループ・リーダー

1944年米国オハイオ州クリーブランド生まれ。1966年プリンストン大学卒業後、ベルリン留学を経て、1972年カリフォルニア大学バークレイ校博士課程修了。同大学にて博士号(化学)取得。1972年からフォード財団エネルギー政策プロジェクトに従事。1974年より、カリフォルニア州メロンパークSRIインターナショナル、エネルギー政策上級アナリスト。1978年よりLBNL在籍。エネルギー分析プログラム代表、研究責任者、環境エネルギー技術部長等を歴任し、現在に至る。
氏は、建築分野のエネルギー効率技術、室内空気汚染防除技術、先端蓄電池・低NOx燃焼などクリーンエネルギー技術の研究において顕著な業績を残しており、現在では、建築における省エネルギー技術や温暖化防止技術の研究にも取り組み、都市・建築に関わる研究者に大きな影響を与えている。


[ 講師プロフィール ]

ダイアナ・ウルゲ=ウォルサット (Diana Ürge-Vorsatz)

ヨーロッパ中央大学教授

専門分野:エネルギー効率、環境政策
1992年エトヴェシュ・ロラーンド大学(ブダペスト大学)修士課程修了(専門:環境物理学)後、LBNLの研究員を経て1996年カリフォルニア大学バークレイ校にて環境科学工学博士号取得。1996年よりヨーロッパ中央大学において教鞭をとり、2002年より現職。
中央及び東ヨーロッパの持続可能なエネルギー政策の研究など幅広く取り組み、著書も70以上に及ぶ。IPCCのAR4の建築における緩和技術の章における執筆者。

村上 周三 (むらかみ・しゅうぞう)

建築研究所理事長/慶應義塾大学教授

専門分野:都市・建築環境調整工学(空気環境)
1942年愛媛県生まれ。1967年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。同大学生産技術研究所教授、慶應義塾大学理工学部教授を歴任し、2003年東京大学名誉教授、2008年より現職。その間、日本風工学会、日本流体力学会、空気調和・衛生工学会、日本建築学会等の会長を務める。
著書に『CFDによる建築・都市の環境設計工学』(東京大学出版会、2000)、『シックハウス事典』(共著、日本建築学会編、2001)、『CASBEE入門』(共著、日経BP社、2004)など。日本建築学会賞(1989)、ASHRAE Fellow Award(2001)、SACNVAC John Rydberg Gold Medal(2002)、IAWE ALAN G. DAVENPORT MEDAL(2007)など受賞。

中上 英俊 (なかがみ・ひでとし)

住環境計画研究所所長/東京工業大学統合研究院ソリューション研究機構特任教授

専門分野:エネルギー・地球環境問題、地域問題
1945年岡山県生まれ。1970年横浜国立大学大学院工学研究科卒業後、1973年東京大学大学院工学系研究科建築学専門課程修士課程修了。同年、住環境計画研究所を創設。 主な著書に『エネルギー新時代―“ホロニック・パス”へ向けて』(共著、省エネルギーセンター、1988)、『地球温暖化問題ハンドブック』(共著、アイピーシー、1990)、『エネルギーの百科事典』(共編、アイピーシー、1990)など。

吉野 博 (よしの・ひろし)

東北大学大学院教授

専門分野:建築の温熱環境・空気環境
1948年東京都生まれ。1974年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了後、東京大学生産技術研究所助手、東北大学助教授、米国カリフォルニア大学ローレンス・バークレイ研究所等を経て、1992年東北大学教授に就任、現在に至る。
著書に『雪と寒さと生活・発想編』(共著、彰国社、1995)、『省エネ住宅とスマートライフでストップ地球温暖化』(共著、日本建築学会)。日本建築学会賞(1992)、ASHRAE Fellow Award(2007)、空気調和・衛生工学会賞学術論文部門論文賞(2001)など受賞。

※ 「大林賞」は大林都市研究振興財団が、都市の抱える諸問題の解決に向けて画期的な業績をあげた研究者の功績をたたえ顕彰するものです。
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