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グローバル経済における都市の将来 −空間経済学からの視点−
(主催:財団法人大林都市研究振興財団、日本経済新聞社 協賛:株式会社大林組) |
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大林都市研究振興財団による「大林賞」を受賞したポール・クルーグマン氏を交えた記念シンポジウムが、2002年10月1日に開催されました。
大林都市研究振興財団では、都市分野における各種研究への助成、シンポジウム・セミナーの開催、研究者の顕彰などの事業を行っており、その一つとして、都市研究の一層の進展に寄与するという趣旨のもと、都市の抱える諸問題の解決に向けて画期的な業績を上げ、かつ今後も活躍が期待される研究者を「大林賞」として2000年より表彰しています。
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表彰式に引き続き開催された同シンポジウムでは、京都大学経済研究所教授 藤田昌久氏とプリンストン大学経済学部教授 ポール・クルーグマン氏による基調講演が行われました。
また、基調講演の後には、「21世紀の都市と地域」をテーマにパネルディスカッションが行われました。 |

財団理事長である大林副会長から、
クルーグマン教授に表彰状と賞金、記念品が手渡される |
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| 「パネリスト」 |
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| プリンストン大学経済学部教授 |
ポール・クルーグマン氏 |
| 東京大学大学院経済学研究科教授 |
伊藤元重氏 |
| 京都大学経済研究所教授 |
藤田昌久氏 |
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ポール・クルーグマン氏による基調講演(要約)
「空間経済学から見る国際地域経済」 |
人口や産業がある特定の地域に集中するのはなぜか。個々の企業レベルにおいて、大きな規模で生産するメリット(規模の経済性)があるからこそ、多くの企業がますます大都市に集中するのである。
ここに二つの都市があるとしよう。片方が少しでも大きい都市なら、その都市には集積の経済が働き、人口と産業がますます集中する。
ただしここで注目すべきは、集中する力と同時に分散させる力も働いている点だ。分散力と集積力、この二つの緊張関係が同時に働くことで、複雑な世界の空間経済構造は形成されているのである。
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シンポジウムで講演するクルーグマン教授 |
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特に最近では、ヒト・モノ・情報の移動コストの低減にともない、あらゆる空間レベルで伝統的な産業の分散力が強まっている一方、知識創造型の活動は集積力が強まっているという、一見矛盾した傾向が見られる。いまや製造業だけでなくサービス業にもグローバル化が起こり、たとえばアメリカの会社のコールセンターがインドにつながっていたりする。一方では、先端のイノベーション活動は米国のシリコンバレーなどの特定地域に集中してきている。
日本では中国の台頭にともない、産業の空洞化が起きているという議論を耳にするが、世界経済はいま、全体として見れば経済活動の拡散を進めているのだ。
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超満員のシンポジウム会場 |
分散化により米国、日本のようなかつての中核地域が苦労をするとはいえ、これまで取り残された国や地域の経済の発展をみるのは、地球市民として喜ばしいということを忘れてはいけない。
空間経済学的に焦点を当て、従来の国家という境界線をはずし、都市の集まり、地域の集まりという空間を見ることで世界経済の動きがよくわかるようになり、結果、よい経済政策を策定できると考えている。
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| 「ポール・クルーグマン氏 プロフィール」 |
| 氏名: |
ポール・クルーグマン(Paul Krugman) |
| 現職: |
プリンストン大学経済学部教授 |
| 略歴等: |
1953年ニューヨーク州生まれ。
イエール大学経済学部を経て、MIT大学院卒業。
イエール大学経済学部助教授、MIT経済学部教授、スタンフォード大学経済学部教授、 再度MIT経済学部教授を経て、現職。
その間、大統領経済諮問委員会の上級エコノミスト、IMF、世界銀行やEC委員会の経 済コンサルタントなどを歴任。
1991年アメリカ経済学会からジョンベーツ・クラーク賞を受賞(40歳以下の最も優れ た経済学者に贈られる賞)。
現在、ノーベル経済学賞の最有力候補と目されている。
『世界大不況への警告』(早川書房、1999)、『良い経済学 悪い経済学』(日本経済新 聞社、2000)、 『空間経済学―都市・地域・国際貿易の新しい分析』(東洋経済新報社、2000)、
『恐慌の罠―なぜ政策を間違えつづけるのか』(中央公論新社、2002)など、著書多数。 |
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