制作助成事業
制作助成事業
開始にあたって
当財団は、2017年度から《都市のヴィジョン-Obayashi Foundation Research Program》という助成制度を開始しました。これは、2年に1度、豊かで自由な発想を持ち、さらに都市のあり方に強い興味を持つ国内外のアーティストを5人の推薦選考委員の推薦に基づいて決定し、従来の都市計画とは異なる視点から都市におけるさまざまな問題を研究・考察し、住んでみたい都市、新しい、あるいは、理想の都市のあり方を提案・提言していただくというものです。アーティストが都市をテーマに研究・考察する活動を支援する助成制度は他に類を見ず、その意味でユニークな試みであります。
当財団は、1998年9月の設立以来、都市工学や都市計画などに限定せず、都市とそこに暮らす人々とが関係し合う幅広い分野、例えば環境、経済、歴史あるいは芸術などを対象に、人々に豊かな生活をもたらす都市づくりに貢献する研究を行う専門家を支援してきました。
この新しい助成制度によってアーティストが提唱する都市のあり方が、都市に関する他のさまざまな分野で活躍する専門家の方々に新しい視点をもたらし、都市研究全般がますます発展していくことを期待しています。
2017年10月吉日
公益財団法人 大林財団
理事長大林 剛郎
採択者
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2025年度 ホー・ルイ・アン氏
現代美術、映画、パフォーマンス、理論の交錯点で活動するアーティスト兼ライター。レクチャーやエッセイ、映画などを通してグローバル時代のさまざまな統治システム下での労働、テクノロジー、資本の関係性を探求しています。...
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2023年度 イム・ミヌク氏
1968年生まれ。アーティスト。執筆、音楽、映像、インスタレーション、パフォーマンスなど、さまざまな表現手段を取り入れ、思考の幅を拡張して、ジャンルやメディアの境界を超えた多様な作品を制作。彼女の創作活動は、歴史の喪失、断絶、抑圧されたトラウマを想起させる。...
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2021年度 exonemo(エキソニモ)
怒りと笑いとテキストエディタを駆使し、さまざまなメディアにハッキングの感覚で挑むアートユニット。千房けん輔と⾚岩やえにより、1996年よりインターネット上で活動開始。2000年より活動をインスタレーション、ライヴ・パフォーマンス、...
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2019年度 シアスター・ゲイツ氏
1973年、イリノイ州シカゴ生まれ、同地在住。シアスター・ゲイツ・スタジオは、ゲイツの芸術的実践の場として築かれました。ゲイツは地域論や土地開発に注目した作品や彫刻、パフォーマンスを生み出しています。...
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2017年度 会田誠氏
1965年新潟県生まれ。1991年東京藝術大学大学院美術研究科修了。
美少女、戦争画、サラリーマンなど、社会や歴史、現代と近代以前、西洋と東洋の境界を自由に往来し、奇想天外...