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- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 建築技術
熱画像のAI 画像認識に基づく温熱快適性制御が知的生産性に与える影響に関する研究
- 研究者名
- 海塩 渉
- 所属組織
- 東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系 助教
- 助成金額
- 150万円
概要
本研究では,熱画像とAI画像認識を用いて算出した温熱快適性指標PMV(Predicted Mean Vote)に基づく空調制御を提案し,被験者実験によって提案した空調制御が快適性や知的生産性に与える影響を検証した。空調制御の提案においては,人体温熱生理モデルであるTwo-Node-Modelを用いたパラメトリックスタディによって,熱画像を用いた代謝量の推定手法を検討,推定した代謝量をもとにPMVを算出し,空調制御に用いる手法を提案した。被験者実験においては,大学生11名を被験者として歩行運動・模擬作業・アンケートを行い,従来の室温を一定にする空調制御と提案した空調制御が快適性や知的生産性に与える影響を検証した。その結果,熱画像を用いたPMVに基づく空調制御によって,より快適な温熱環境を実現できたことに加えて,作業効率が向上する可能性が示唆され,ヒトの状態の機微を捉えた空調制御の開発に際して,有用な知見を得ることができた。
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 熱画像の AI 画像認識に基づく温熱快適性制御が知的生産性に与え る影響に関する...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市建築史
- 都市と文化
里山構築環境を維持管理する「ちょこっと仕事」に参画する都市住民のためのワーケーション拠点の構築 ―循環型タイニーハウスの実験―
- 研究者名
- 塚本 由晴
- 所属組織
- 東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系 建築学コース 教授
- 助成金額
- 150万円
概要
里山構築環境維持のために農作業の合間に少しずつ行われる「ちょこっと仕事」はイベント化しにくく都市住民からは見えにくにものであったが、これまでの研究で「ちょこっと仕事」を含む里山仕事の見える化と発信を行った。また、「古民家下さん」の改修で宿泊場所を整備し、都市住民が里山にワーケーションなどで宿泊して「ちょこっと仕事」に参加しやすくなる環境も整えたが、古民家は大広間の相部屋による運営を基本としているため、リモート会議や一人で集中する際には適さず配慮が必要となり、利用者から個室の要望があった。そこで、都市住民の「ちょこっと仕事」へのアクセシビリティを高める方策としてワーケーションしやすい環境を整えるためにタイニーハウスの建設を行う。フィールドワークで体感する里山での事物連関を踏まえた上で設計を行い、資材は里山環境整備から得られる資源を用いる。
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 里山構築環境を維持管理する「ちょこっと仕事」に参画する都市住 民のためのワーケ...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 建築技術
細孔内水分状態に基づく高耐久性メタカオリンジオポリマーの開発
- 研究者名
- 胡桃澤 清文
- 所属組織
- 北海道大学大学院 工学研究院・環境循環システム部門 准教授
- 助成金額
- 150万円
概要
コンクリートを製造する際に使用されるセメントはCO2 を製造時に排出するため、セメントを使用しないコンクリートを製造することが可能となればCO2 排出削減に大きく寄与することが可能である。そこで本研究ではセメントを全く使用しないセメントフリーの固化体であるジオポリマーコンクリートの創製を目指す特に、強度発現などの検討は数多く行われてきているが、耐久性にかかわる透水性、拡散性についての検討は不十分であり、本研究ではこの点について詳細な検討を行った。その結果、用いるアルカリ刺激剤の種類によって拡散性能と透水性が異なることを明らかにした。また、これらの物性発現は空隙量だけでは説明することができず、内部に存在している水分の状態も影響を及ぼしていることを明らかにした。本研究の成果より、必要とされる性能に合わせて用いるアルカリ刺激剤を変えジオポリマーを作成することが必要であることが示された。
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 細孔内水分状態に基づく高耐久性メタカオリンジオポリマーの開発 研究者名※ 胡桃...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市環境工学
地域差を考慮できる新たな熱中症危険度の判定手法の提案
- 研究者名
- 佐々木 優二
- 所属組織
- (地独)北海道立総合研究機構 建築研究本部 北方建築総合研究所 地域研究部 研究職員
- 助成金額
- 150万円
概要
本研究では、地域差を考慮でき、かつ、居住者自らが熱中症危険度を判定できる新たな手法の提案を目的として、熱中症救急搬送者数が増加傾向にある北海道内の4都市を対象に、住宅の温熱環境実測と居住者へのアンケートを2か年実施した。実測とアンケートの結果を用いて、①WBGTに基づく警戒以上、②寒暑感で「やや暑い」から「とても暑い」までを申告する暑熱申告、③体熱感で「やや熱さを感じる」から「とても熱さを感じる」までを申告する体熱感申告、④快不快感の不快申告の4つの発生確率を目的変数としたロジスティック回帰分析を行なった。その結果、各項目の申告率が50%となるときの温度には地域差が有り、体熱感申告率が50%になるときの温度が他の3項目よりも最も低い温度になること、体熱感申告率が50%となるときの想像温度は空気温度よりも低いこと等が明らかとなった。以上から、体熱感申告率が50%となるときの想像温度は、新たな熱中症危険度の判定手法として活用できる可能性のあることが示された。
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 地域差を考慮できる新たな熱中症危険度の判定手法の提案 研究者名※ 佐々木 優二 所...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市建築史
- 都市と文化
都城アンコールの版築技術に関する基礎的研究
- 研究者名
- 小島 陽子
- 所属組織
- 浅野工学専門学校 建築デザイン学科 准教授(日本大学 理工学部 助教)
- 助成金額
- 80万円
概要
アンコール都城の遺構を持続的に保存するには、遺構の変位の主要因子である雨水の排水不全と基壇沈下のメカニズムの解明が求められている。本研究は、基壇内部に浸入した雨水が版築に及す影響に焦点をあて、クメール宗教建築の版築技術の一端を明らかにすることを目的とする。
本研究期間では、 現地採取の版築土を用いた実験の前段階として、文献調査から判明した版築土を模擬した試料を作製して室内試験を行った。本室内試験は、まず、雨水が浸入した状況として、異なる含水比の版築土を想定し、粒度分布と含水比が版築土の一軸圧縮強度に及ぼす影響について検証を行った。さらに版築内の雨水浸透にラテライトチップ層の狭在および目地への接触が与える効果の検証を行った。版築にラテライトチップ層が有ると、側部からの排水が促進され、さらに側部目地にラテライトチップ層が接することで、より大きく側部から排水が促され、下部への水の浸透を減少させることを明らかにした。
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 都城アンコールの版築技術に関する基礎的研究 研究者名※ 小島 陽子 所属組織※ 浅野工...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市政策
- 都市経済
オランダ地方工業都市における都市ブランディングの再構築とプレイスメイキングに関する研究
- 研究者名
- 野澤 一博
- 所属組織
- 愛媛大学 社会共創学部 産業マネジメント学科 准教授(流通経済大学 経済学部 教授)
- 助成金額
- 128万円
概要
地方工業都市における都市ブランディングの再構築とコミュニティの再生に関するマネジメントについて明らかにするためにオランダのアイントホーフェンを事例に研究を行った。アイントホーフェンは現在、工業都市のイメージを変えることに成功し、新たな地域ブランド“ブレインポート(Brainport)”として注目を集めている。その中心的な場所としてストレイプS地区がある。ストレイプS地区はフィリップスの工場跡地の再開発エリアであり、新たなイメージが地域ブランドと結びつき、コミュニティづくりとしてのプレイスメイキングが積極的に行われていた。自治体によって展開されている都市ブランディングはマーケティング活動としての対外的なPR活動だけではなく、対住民向けの地域アイデンティティを喚起するようなものになっていくと同時に、空間の再構築の他に、プレイスメイキング、プロモーションと統合的なアプローチが必要と言える。
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) オランダ地方工業都市における都市ブランディングの再構築とプレ イスメイキン...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市政策
- 都市経済
土地利用規制が都市成長に与える影響のミクロ計量経済学的検証:軍事的土地利用に着目して
- 研究者名
- 高野 佳佑
- 所属組織
- 一般財団法人運輸総合研究所 学術研究チーム 研究員(一橋大学 経済学研究科帝国データバンク企業・経済高度実証研究センター 特任講師)
- 助成金額
- 150万円
概要
本研究では,政策的介入による土地利用変化がもたらす都市経済への影響を定量的に検証する.都市内の土地利用形態の決定を全て市場に委ねることは必ずしも最適ではなく,外部不経済の抑制や公共性の高い大規模な都市基盤整備等の必要性から,土地利用への介入は往々にして正当化される.一方,これら政策介入は,時に市場需要に応じた柔軟な都市開発を妨げる費用ともなる為,これら介入による多角的な影響を詳細に検証することが重要である.一方,介入の有無・程度は,その場所の経済要因から内生的に決定されることが多く,その影響を因果関係として識別することはしばしば困難である.そこで本研究では,太平洋戦争〜朝鮮戦争期に日本の大都市圏で行われた軍事的な土地強制買収・接収という外生変動に着目し,内生性の問題に対処した上で,介入の因果効果の推定を行う.
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...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 土地利用規制が都市成長に与える影響のミクロ計量経済学的検証: 軍事的土地利用...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市政策
- 都市経済
都市のリスクマネジメントに向けたエージェントベース・データ同化モデル
- 研究者名
- 永井 秀幸
- 所属組織
- 京都美術工芸大学 工芸学部 建築学科 専任講師(宮城大学 事業構想学群 准教授)
- 助成金額
- 150万円
概要
本研究は、応募者の都市ダイナミクスに関する研究成果および新型コロナ感染症の地域伝播に関する研究成果を統合的に発展させ、様々な問題を抱える我々の都市空間の、持続可能な発展への転換の実現に向けた都市動態のマネジメント手法の探求を企図する。本研究は、知的エージェントによる人工社会アプローチを採用するが、都市動態といったマクロ挙動のマネジメントの観点からは、行動主体たるエージェントの交通行動や転居といったミクロ挙動の実装は複雑化せざるを得ない。そのため、モデリングとシミュレーション実行の繰り返しを通して、システムの普遍的性質を理解し、加えて課題とその解を探索するという、構成論的手法を指向する。
キーワード該当箇所
...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) 都市のリスクマネジメントに向けたエージェントベース・データ同 化モデル 研究者...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市交通システム
- エネルギー計画
MaaS 先進国の調査 ―日本の観光地型MaaS とインバウンド観光への示唆―
- 研究者名
- カレイラ松崎 順子
- 所属組織
- 東京経済大学 全学共通教育センター 教授
- 助成金額
- 148万円
概要
本研究ではフィンランドではじまったMaaSがヨーロッパでどのように導入されたのかを検討するため,ヨーロッパを中心にフィンランド・ポルトガル・イギリスのMaaSの現状調査を行い,MaaSの利点・問題点を探りながら,それらの結果を日本の観光地型MaaSの現状と比較し,日本のインバウンド観光へ示唆を与えることを目的とする。
調査の結果,フィンランドやポルトガルなどのヨーロッパでは国や地方自治体を中心にMaaSを推進し,様々な交通事業者が足並みをそろえてMaaSに参加しているため利用しやすいMaaSが多い。一方,今回調査した日本のMaaSの中では「仙台MaaS」以外は,民間の交通事業者を中心にMaaSが開発されているため,同じ方向なのに乗れないバスがあるなど,様々な問題があることが明らかになった。
キーワード該当箇所
...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) MaaS 先進国の調査―日本の観光地型 MaaS とインバウンド観光へ の示唆― 研究者名※ カレイラ...
- 2021年度(令和3年度)
- 研究助成
- 都市環境工学
シミュレータによる行動把握および避難時の気づきを活用した津波災害時緊急避難ルート開発手法の構築と防災・減災力を高めるまちづくりへの展開
- 研究者名
- 荒川 俊也
- 所属組織
- 日本工業大学 先進工学部 情報メディア工学科 教授
- 助成金額
- 150万円
概要
津波避難時に設定されている避難経路は、自主防災組織や住民等で設定されたものであるが、本当に安全なものか否かという疑念が避難を阻害する要因になっている。また,我々のこれまでの実験から、地元住民の土地勘や経験に基づいた地域の状況を避難経路に反映させる必要性を感じてきた。そこで我々は,津波避難訓練用シミュレータシステムを用いた実験において、回顧的発話プロトコル法を参考にした手法を導入し、愛知県西尾市民を対象とした実験を行った。この実験の特徴は、実験協力者の気付きを逐一抽出する点にあり、これより西尾市で設定されている避難経路の妥当性を評価・検証した。その結果、実験協力者が、遠方の目立つ建築物をランドマークとして把握しながら避難する傾向があることが示唆された。また、実際の避難経路とシミュレータ上において避難時に歩行した経路を併せて検討することで、避難経路上で位置を把握しにくい箇所を抽出した上で、ランドマークを設置する必要性の検証に繋げられることが示唆された。
キーワード該当箇所
...公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 公益財団法人大林財団 研究助成実施報告書 助成実施年度 2021 年度 研究課題(タイトル) シミュレータによる行動把握および避難時の気づきを活用した津波 災害時緊急避...
掲載されている氏名・所属組織は申請当時のものです。